老人ホームの中の面々

小夏が働く老人ホームには

実に個性的なジージやバーバが居ます。

何でも自分のものだからと

ズボンの中にしまい込む人。

他人が食べていると 自分は食べ終わったのに

それ、味わいたいから くれろとか言います。

ベッドに入る時に靴を脱ぐのはいいけど、

それを抱いて寝ら人も居ます。

汚いけど・・・注意しても止めません。

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いろんな事をするけど

それぞれに 可愛いのです。



何が可愛いのかなー？

表情かなー？



ついつい かまってしまいたくなる人や、

お喋りしながら 長い廊下を

毎日一緒に散歩する人もいます。

手のかかる人もいるけど、

小夏の担当フロアの認知症の人達は

ある意味 素直です。



家に帰りたくて 誰か迎えに来るように

電話してくれというバーバ。



事務所は日曜日やってないとか・・・

9時にならないと事務員さんが来ないから

9時まで待ってとか言うと

実に素直に待ってくれます。



そして そんな事は 待っている間に

すぐに忘れてしまうのです。

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毎日同じ事を何度も言う人。



家に帰りたいからと 出口を探す人。


夕方薄暗くなってから帰りたいと言うと

他の入所者さんが心配します。



もう泣きそうな顔をして

「明日にしなよー」って。

他人の事を心配するんだよ。




手続き諸々あり、医師の診察あり、

家族の迎えなどなどがないと

帰れません。




今日で帰らせてもらいます。

そう言うバーバ。


周りの人たちに頭を下げて回るから

入所者さん達も それぞれに挨拶してる。



毎日そんな事が繰り返されています。

切ない。



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タグ：認知症 物忘れ