老人が老人の心配をする

毎日多くの老人たちが暮らす老人ホーム。

認知症のタイプはそれぞれ違うけど、

他人の事を思いやる人は居るのです。




おしぼりを配る時に　席に居ないと

そこに置き忘れる事があって

その席の人が来た時に

おしぼりがないわって・・・。




そんな時に　「これどうぞ」って

自分のおしぼりを差し出す

優しいバーバがいます。



自分の物がなくなるのに

他人を思いやるなんて　泣けるわ。





もちろん　すぐに足りない分は

持って行くけどね。　　　　




後よくあるのは・・・・

毎日歩き回っているジージが居て、

今日でここを辞めるから　お世話になったと

周りの人に挨拶してるの。

それは夕方の事が多くて

最近は陽が詰まって来たから

すぐ暗くなるでしょ。




そうすると　あるバーバが心配して

もう暗くなるのに　歩いて帰るっていうから

なんとか送ってあげられないの？




そんな事を言ってきます。



大丈夫、帰らないからと言っても

今日で辞めると言ってるからって。



もう何が何だか自分のことだって

分からないほどの老人が

他人の心配をするのです。



どこから出ていいかわからなくて

あっちの窓、こっちの窓を

たたいて回ったりします。



職員がドアから出ようとすると

走ってそこから出ようとします。



そこから出て所で　

下にはカードキーがないと

降りられません。



いくら入所者さんが帰りたくても

医師の診断や　ご家族の

受け入れ態勢が出来ないと

帰宅するのは無理なんですよね。




かわいそうだけど・・・。


職員が無理に施設に

閉じ込めているのではないんです。




見ていて切ないです。




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タグ：介護施設　特養　老健