小夏の老人ホーム新人パート日記

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涙して家族を語るバーバ　[老人ホームの事] [編集]

小夏の働くフロアに入って来て間もないバーバ。

その表情は　とても険しく、

人を寄せ付けない。

目が合えば　わざと睨みつけ

プイッと顔をそらす。

表情が緩むことがなくて

これでは一日中　楽しい事がないたろうな。

そう思えるハーバです。

ところが昨日　夕方　

トイレに連れて行ってと言われました。

いつもは　そういった事はしないのですが

そのバーバは歩けるので

手をつないで　トイレまで誘導。

席に戻ると　話を聞いてほしいと

ぽつりぽつりと話し出すバーバ。

ご主人が横暴な人で、

もうお前の事は世話しないから

老人ホームへ行けって言われて

ここに入れられたの。

そう言って涙流してた。

バーバも９０歳を超えているから

ご主人だって　同じくらいなのでしょうね。

なかなか2人して高齢だと

生活は難しいかもね。

長袖を新調したくなる季節に
なってきましたね

息子さんが離婚したとか

娘さんが・・・とか話すたびに

涙があふれてたよ。

しばらくすると気持ちも落ち着いたようで

忙しいでしょうから　もういいわって。

聞いてくれてありがとうねって

バーバは言った。

このバーバ　寂しいんだな・・・。

翌日　手招きされたから行ってみると

前日とは違って　新聞の記事の話だった。

そこに載っている　お店の話で

バーバはそこの近くに住んでいたから

これ美味しいのよ～って

話したかったようです。

今日も聞いてくれてありがとうって

言ってもらいました。

こういった　お話相手が大事なんですね。

毎日　何気ない事でも

会話は続けていこうと思います。